スポーツをする上で重要な「感覚」と「運動」を理解する

今回は、ぬけぬけ病改善にとても大事な内容になります。

こういう情報は、本来は有料級の内容ですが、涙するほど困って悩んでいる選手がたくさんいるので、

今回も無料で読めるブログに書くことに決めました。

ぬけぬけ病に限らずにスポーツをしている全てのヒトに当てはまる内容ですので、

記録が伸びない、パフォーマンスが上がらないといった悩みの方が周りにいたら是非教えてあげてください。

 

目次

「感覚」と「運動」の関係性

 

感覚とは?

 

感覚は、英語でsensory。

センスがいいよね!と皆さんが言っているセンスとは、sensoryつまり、感覚。

センスがいい=感覚がいい

ということ。

 

スポーツにしても、絵画にしても、なんにしてもセンスがいいと上手なんです。

これは、皆さんもなんとなく使っている言葉だから分かると思います。

それを分かりやすく説明していきますね。

まずは、ヒトを単純に解説してみると、

 

感覚器→脳→運動器

であり、

感覚→情報処理→筋活動

と言い換えることもでき、

インプット→統合→アウトプット

とも言えます。

 

ヒトって意外と簡単でしょ?

 

まだ難しい方には、

スマホのタッチパネル→スマホ内部の機械→スマホの画面に映る画像

とか、

パソコンのキーボード→パソコン→パソコンに映し出される画面

とか、

ご飯を食べる→消化吸収する→う●ちを出す

みたいな感じ。

 

では、走ることで考えてみましょう。

まずは、感覚から始まります。

ヒトは、立った状態から足を一歩踏み出すときにどんな感覚を感じているでしょうか?

心地よい風?隣にいる人に触れた感覚?足の裏の感覚?緊張している心臓の鼓動の音?

感覚を感じようとすると、とてもたくさんの感覚が入っていることに気づくはずです。

 

その中でも大切なのが、

今自分の手足や頭がどこにあるのかという感覚=位置覚

どれくらい身体が揺れているのかという感覚=運動覚

です。

 

自分の手足がどこにあるのかを知らないと、脳は適切な指令をだせません。

この位置覚と運動覚については、

スポーツ業界では、あまり知られていないようです。

トレーナーの方ともお話したことがありますが、

あまり詳しく理解していない方ばかりでした。

 

ぬけぬけ病が改善してこなかった背景には、

こういうヒトの身体、特に感覚に関する内容が理解されてこなかったからというものがある気がします。

 

例えば、この感覚を考慮しなかった場合、

つまり

脳→運動

のトレーニングばかりした場合、

ちょっと違った感覚が入ってしまったら、その運動ができなくなってしまいます。

 

運動とは?

例えば、

ベンチプレスで大胸筋を鍛えた場合、

ベッドに寝た状態で、ベッドを押し付けながら、決まった肩関節の角度と、決まった肘関節の角度、決まった手関節の角度で、シャフトを握った状態でだったら力を入れることができるということ。

 

じゃあ同じように、

立った状態で人と向か会って両手を合わせて押し合いっこをすると、どうなのか?

ベンチプレスで鍛えたから押し勝つかというと、そうではないんです。

ベッドに寝てないし、後ろに押し付けるものが無いし、各関節の角度も違うし、シャフトも握っていない。

全てが違う環境なんです。

 

こういう間違ったトレーニングをしているアスリートがとても多い。

 

この間、元メジャーリーグで活躍して今は、現役のプロ野球選手で頑張っている方の身体を診る機会があって、

いろいろと話す中でも、そういうトップレベルのトレーニングでも感覚の要素が入ったトレーニングをしていない。

これからは必要とされる考え方なので、これを読んだ方はしっかりと覚えておいてください。

絶対に役に立ちます。

これは必ず。

ぬけぬけ病とか関係なく、スポーツマンにとったら絶対に知っておかなければいけないこと。

今はインナーマッスルが大事とか筋膜がとか流行ってますが、

これから理学療法士が病院外に出ていくようになると、こういう考え方が必要だということが拡がっていくと思います。

これを読んだあなたはラッキーですね!!

 

ヒトは、感覚→脳→運動の三つが絶対に大事なんです。

その感覚を無視してはダメなんです。

 

症状を治したいから、筋トレを強い負荷でバンバンしている方もいますが、

それが走りに、パフォーマンスに活きるかどうかは、

その時に入力されている感覚がパフォーマンス時と同じような状況に近いかどうかで決まります。

 

感覚を無視してトレーニング(運動)をしても、

感覚が変わったら(走る場所がアスファルトからトラックに変わったら)

その運動は無意味なものになります。

 

これをしっかり理解してください。

 

適切な運動は、環境によって自由自在に変わらないといけません。

感覚を無視したトレーニングは、

自己満足のトレーニング。

その環境でしか使えないトレーニング。

 

あなたが必要としている筋力は、どのような場面でどういうタイミングで必要ですか?

 

もう一度振り返って見つめ直してみましょう。

 

感覚と運動の役割

 

これもとても大切なことです。

 

感覚は何をする役割かというと、

環境の変化を知る為の役割。

 

運動は何をする役割かというと、

環境の変化に合わせて、

さらに感覚を得ようとする為の役割。

 

結局は、感覚なんです。

 

瞬間瞬間の感覚をつなぎ合わせた結果が運動なんです。

 

これから考えると、

なぜこれまでぬけぬけ病が改善せずに、

最近改善者が増えているのかが見えてきます。

 

ぬけぬけ病が改善していく為に必要なこと

 

これが一番知りたい!はず。

ぬけぬけ病の方の身体の特徴は、

自分の身体のことを知らないということがみんなに共通していること。

・自分の手足の位置を分かっていない

・自分の手足の重さを分かっていない

・自分の重心の位置を分かっていない

 

ということは、

自分の身体の感覚が分かっていないということ。

だから、

間違った感覚を知らずに、運動してしまうので、

練習をすればするほど、筋トレをすればするほど悪くなる。

良いと思っていたトレーニングでどんどん悪化してしまう方がいるのもそういう理屈。

 

そもそも脳内に入ってくる感覚が間違っていたら、

その情報から作られる運動は間違った運動になります。

 

そして、一番の問題は、脳がそれに気づかないこと。

 

これが改善を邪魔します。

 

自分では気づけないから、自分で修正ができない。

 

だから、外から正しい感覚を入力してあげる必要があるんです。

 

感覚を正しく調整することで、

これまで悪いと思っていた足が本当は良くて、

これまで良いと思っていた足が本当は問題があるということに気づくことが出来ます。

 

これは、体験しないと分からない感覚。

 

体験した方は、衝撃を受けます。

 

ヒトはみんな自分の感覚が全て正しいと思っているので、仕方ありません。

 

どの感覚でも正しいとは限りません。

 

例えば、これ。

何色に見えますか?

 

白と金?青と黒?

 

人によって見え方が違いますので、周りの人に聞いてみてください。

 

これは?

 

白とピンク?グレイと緑?

不思議ですよね?

 

自分の感覚は、他の人とは違うということ。

 

 

目の前に出されたケーキの糖度は、変化しません。

でも、

事前にブラックコーヒーを飲んだら、甘く感じます。

 

同じケーキなのに。

 

これが、感覚の世界。

 

それと同じで、位置覚や運動覚などの感覚もすぐに変わります。

でも、自分で変えることはとても難しい。

その感覚が正しく機能することで、

運動も正しく機能していきます。

 

さぁ今日の大詰めです。

治療と筋トレはどういうバランスですればいいのか?

よく聞かれるので、ここで皆さんに共有したいと思います。

これまでの私の経験上でお話していきます。

 

一度の治療で感覚が正常に近づけることが出来ることは分かっています。

その感覚をキープできるかどうかは、自分の筋力次第です。筋力を越える負荷量の練習やトレーニングをした場合、以前の間違った身体の使い方の方が力を出せると脳は勘違いしているので、その使い方に戻してしまいます。その時点で、自分で感覚を戻すことは難しくなるので感覚の治療が再び必要になることも分かっています。

だからといって、治療が100%必要かどうかは、正直分かりません。

LINEやテレビ電話などのやり取りのみ、もしくは、再走の本を読んで筋トレをするだけで改善した人もいるのは事実です。

これは、実際にその人の身体を触っていないので予測になるのですが、感覚がとても良かったか、筋トレのやり方を正しくできたかのどちらかかと思います。

実際に治療に来た時にトレーニングを一緒にするのですが、皆さん見よう見まねでしてるつもりでも、全然目的とする筋に負荷をかけれていなかったりすることがほとんどです。形だけ真似しても、筋トレは正しくできません。

もちろん治療だけでもダメ、筋トレだけでもダメで、両方があって初めて改善する症状だと思います。

改善させていく為には、練習量の調整や正しい負荷量、回数の筋トレ、感覚の治療全てが合わさる必要があります。

だから、出来るだけ早く改善させていく為には、

周りの理解も必要だし、筋トレの理解も必要だし、西山の手も必要です。

筋トレだけをして改善する症状であれば、20年以上も原因不明で、

今もなお世界中で困っているランナーはいないはずです。

そんな症状が、1度の治療で良くなる魔法は、今のところ存在していません。

皆さんの協力があってこそ改善者が増えてきているのです。

 

ランナーの皆さんに出来ることは、

筋トレをきちんとできるようになるまで、試行錯誤して自分の身体と向き合う。

 

西山に出来ることは、

感覚を最短で改善する方法を、模索し続ける。

 

ランナーの皆さん、西山、監督やコーチ全員に出来ることは、

周りの人に理解してもらえるまで、訴え続け、説得し続ける。

 

一人一人の役割がこれから重要になってくると思います。

 

私は、もっともっと身体の事を勉強していきますので、

皆さんのご協力よろしくお願いします。

 

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からだドック代表 理学療法士 西山祐二朗

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