今回は、質問されることの多い、ぬけぬけ病を「治す」トレーニングと、速く走る為のトレーニングの違いについてお話していきます。
一番最後に紙の本へのリンクもあります。
同じトレーニングのようでも中身が全然違う
例えば、ぬけぬけ病改善のトレーニングで教えることが多い腸腰筋のトレーニング。
最初はゆっくりと丁寧に動かしてくださいとお伝えしています。
・・・が、ぬけぬけ病が改善して、さらに速く走れるようになりたいランナーに対しては、目指しているピッチのスピードになるように速く動かしてもらいます。(実は、ぬけぬけ病の改善だけでなく、パフォーマンスアップもやってます。というか元々はパフォーマンスアップが専門だったの知ってました?笑)
何故、スピードが違うのかというと、速く動かす為には、その分大きな力が発生するので、
その力を抑えるための[su_highlight background=”#fef21d”]土台の力[/su_highlight]が必要になります。
ぬけぬけ病のランナーは、その土台を抑えるだけの力を上手く発揮できない状態であることがほとんどです。
だから・・・
治す為のトレーニングでは、土台に着目して、
速くなる為のトレーニングでは、動かす速度に着目する。
もちろん、速く動かすことで土台が崩れてしまったら意味がありません。
というように同じような筋トレでも、中身をみると全然違うところを鍛えているということです。
だから、動画を見るだけではうまくいかないランナーも多いのです。
先日も、治療に来られた方が言われていましたが、
「全然自分でやっていたやり方と違うから働いている筋肉も全然ちがう!」
とのことでした。
自主トレの動画をYoutubeに載せといて言うのもアレなんですが・・・
自主トレって相当難しいんです!!
自主トレで頑張っている方もたくさんいらっしゃると思いますが、
ランナーの選手生命って意外と短いので、時間を少しでも有効に使ったトレーニングをしてくださいね!
いろんなトレーニングと組み合わせる場合の注意点
症状が出始めてから始めたトレーニングってありますか?
そのトレーニングを始めてどれくらい経過していて、どれくらい改善しましたか?
もし、変化がなかったり、悪化している場合、そのトレーニングは逆効果の可能性がある筋肉を鍛えているかもしれません。
例えば、
臀筋を鍛えなければいけない場合、その臀筋(股関節伸展の主動作筋)の役割を補助するハムストリングスを使いすぎているにもかかわらず、ハムストリングスも一緒に鍛えている選手がいます。
これは良くない。
今の状態は、間違ってハムストリングスを使いすぎている状態なので、ぬけぬけ病を治す為には、
ハムストリングスを使う量を減らしながら、
臀筋を使う量を増やしていく必要があります。
一緒に鍛えてしまうと、ハムストリングスも鍛えられるので、脳はずっとハムストリングスを使おうとしてしまい、いつまでたっても臀筋を使う事を覚えられない。
「だって、今の状態だったらハムストリングスを使った方がラクだもん」(脳の気持ち)
だから、
ぬけぬけ病を治すと心に決めたら、必要な筋肉だけとりあえずひたすら鍛える。
症状を出さずに練習をする。
まずは2週間。
それから2か月。
これを守る。
自分一人で考えてトレーニングするよりも、専門家に聞いた方が確実に早いです。
ぬけぬけ病の改善に関することと、パフォーマンスアップに関することは、福岡の西山へ。